ウスバサイシン節の一品種『イズモサイシン・出雲細辛』の花が咲き始めました。
※分布 : 島根県
※開花期 : 3~4月
※特徴
他の品種よりも少し湿った条件を好み、そして花は他種よりも早く開きます。
※学名
学名の種小名maruyamaeは、最初に島根県においてこの種の植物を発見されたIwao Maruyamaさんに因むものである。
※出雲國風土記(733年)にも記載があり意宇郡、秋鹿郡、楯縫郡、飯石郡、大原郡に細辛の所在が記録されており、『細辛』・『みらねぐさ』といった古名が登場しています。
『みらねぐさ』(韮の根草)とは、韮の気味のように辛く激烈だからつけられたらしいです。
2月21日撮影
ウスバサイシンの葉は、カンアオイと違って落葉性の為に晩秋から枯れ始め、春になると、葉と花が展開します。
花の内部構造などは、次回の機会に紹介します。
※日本産カンアオイ属ウスバサイシン節には、現在では7種が分布していることが、2007年植物研究雑誌第82巻第2号(日本産カンアオイ属ウスバサイシン節の分類学的研究・山路弘樹氏他)で明らかとなりました。
7種はほぼ異所的に分布し、ウスバサイシン は本州中西部、中国中南部および朝鮮半島に、アソサイシン(新称)(別名・ケイリンサイシン)は九州・阿蘇山地および韓国南部に、オクエゾサイシンはサハリン南部・千島列島・北海道・東北北部に、トウゴクサイシンは関東北部・東北一円に、ミクニサイシンは関東北部に、イズモサイシンは中国地方に、クロフネサイシンは本州西部・四国・九州に分布しています。
※上記文献より引用させていただきました。